仕事のスピードを速くするコツって何でしょうか?
・無駄な作業を減らす
・タスクとスケジュールを整理する
・メールは即レスする
・デスクとPCデスクトップを整理する
色々ありますが、難しいことをせずとも、お金さえ払えば簡単に出来ることがあります。
それが、「良いキーボードと良いマウスを使うこと」
仕事でも何でも、「インターフェース」は超重要です。
いかにCPUやメモリが良スペックでもインターフェース部分が悪いと全体が遅くなる。
他の色んなところにこだわる人が付属品のキーボードを使い続けているのを見ると、「なぜキーボードに拘らないのか」と疑問を持ってしまいます。
弘法は筆を選ばず。
確かにそうかもしれません。
しかし、演奏者が楽器にこだわるように、テニスプレイヤーがラケットにこだわるように、画家が筆にこだわるように、
サラリーマンはキーボードとマウスにこだわりましょうよ!
ということで、今回は、私のお勧めのキーボードを熱く紹介します。
マウス(ポインティングデバイス)についてはまた後日。
キーボードに求められるスペック
キーボードに何を求めるか、人によって考えが違うかもしれませんが、私にとって重要なのは、
・スピード(打ちやすさ、正確さ)
・コンパクト(邪魔じゃないこと)
の2つです。
キーボードは文字を入力するためのデバイスなので、いかに速く・正確に打てるかが最重要なのは言うまでもないでしょう。
打ちやすいことが仕事のスピードにも繋がるし、疲れにくいことにも繋がる。
そしてもう一つ重要なのが、大きくない、邪魔じゃないこと。
限られたスペースの仕事机の上で、時には書類を広げたり、時には本を広げたり。
そんな中で、キーボードが仕事の邪魔になるようでは本末転倒。少なくとも、本を見ながらその内容をキーボードで入力できるくらいのコンパクトさが必要。
上記2つの要求を満たすのは、はっきり言って「Happy Hacking Keyboard」だけでしょう。
Happy Hacking Keyboardとは
Happy Hacking Keyboard は、東京大学名誉教授の和田英一先生とPFU研究所との共同研究によって生まれたキーボードです。
和田先生は、日本を代表する計算機科学者で、けん盤配列に関する論文も書かれています。
ちなみに「Happy Hacking」という商品名も、和田先生の発案によるもの。
最近ではいい意味に使われない「ハッカー」ですが、元来は高度なスキルを持つエンジニアやプログラマーへの尊称として使われていた言葉であり、楽しくハッキングして欲しいという想いをストレートに乗せて、あえてこの名称が選ばれたそうです。
ちなみにHappy Hacking Keyboardは、東京大学の情報基盤センターのMac端末でも使われています。
Happy Hacking Keyboardの良い所
打鍵感(静電容量無接点方式)
HHKBの大きな特徴の一つは、打鍵感。静電容量無接点方式を採用しています。
これにより、キーを完全に押し切らなくても検知することができ、タイピングミスを減らすと共に、しなやかなキータッチを実現しています。
小気味良いタイピング感は、入力すること自体が楽しくなってしまいます。
上図の円錐スプリングの押下による静電容量値の変化を検出することにより、電極に接することなくスイッチングする構造です。
キー押下特性は、円錐スプリングを覆うカップラバーの硬さを変えることで調節します。
押下圧(45g)とキーストローク(3.8mm)のバランスにもこだわり、最適化されています。
コンパクトさ
HHKBの一番の特徴は、見た目から分かるそのコンパクトさです。
無駄なキーを省き、無駄なスペースを省き、極限まで無駄がそぎ落とされたキー配置とデザインには、美しさまで感じます。
テンキーはもちろん、ファンクションキーも省略されています。Fnキーと組み合わせることでファンクションキー機能が実現されるようになっています。
キーボードが小さいというだけで、机が整理されて見えるし、実際に仕事がしやすい。
一般的なキーボード(上図はSun Type5 Keyboard)と比べるとこの通り。
面積比で1/3程度となっています。
キーピッチ
コンパクトさのみを求めて、キーの大きさや隙間の距離を変えてしまうようでは、大前提となる打ちやすさが損なわれてしまいます。
HHKBはあくまでも標準のキーピッチである19.05mmを保ちながら、キー配置の工夫と無駄のそぎ落としで、コンパクトさを実現しています。
さらに、シリンドリカルステップ構造という湾曲型により、打ちやすくなっています。
キー配置とディップスイッチ
HHKBはUNIXユーザが最も使いやすいように設計されています。UNIXではコントロールキーが非常によく使われるため、コントロールキーを打ちやすいように「A」の左隣に配置されています。
これはもちろん、通常のWindowsユーザであっても便利。CAPSキーなんて使わないですもんね。
またディップスイッチにより、この辺の配置は変更できるように設計されています。
ホームポジションからの距離
無駄なキーがなく、Fnキーとの組み合わせで様々なキー機能が実現される。これによりもたらされるのは、単にキーボードが小さくなるということだけではなく、「ホームポジションのまま、ほぼ全てのキーが打てる」という非常に大きなメリットがあります。
これは、入力のスピードを追求する上では、非常に重要なことです。
製品ラインナップ
HHKBの最高級モデルが、Happy Hacking Keyboard Professional2 です。
これは英語配列ですし、BSキーや矢印キーすら省略されているので、ある程度の慣れが必要。
また会社によってはキーボードのドライバがインストールできず、英語配列が使いにくい場合もあります。
私は購入後にドライバの問題に直面して、かなり苦労しました。
ただ、Enterキーが横に長いので、最もよく使うであろうEnterキーを本当にホームポジションのまま小指で押せる(↓写真)というのは大きなメリット。英語配列が問題ない人は、こちらのタイプがおススメ。
その日本語配列モデルが、Happy Hacking Keyboard Professional JP です。
単に日本語配列にしただけではなく、矢印キーがあるのと、デフォルトでBSキーがあるのは個人的には便利。
私は今はこれをメインに使っています。
Professionalは高すぎるという人には、廉価版であるHappy Hacking Keyboard Lite2 もあります。
スイッチこそ、静電容量無接点方式ではなく、メンブレン方式ですが、本質的な使いやすさは変わらずに、安い。
自宅ではこちらを使っています。
以上、HHKBについての熱いレビューでした。
私は別にPFUの回し者ではなく、純粋に、HHKBが好きでお勧めしています。HHKBシリーズは、ProとPro JPとliteを2つ、計4つも買ってしまいました。
色々と機能面での良い所を書きましたが、最終的にはそのカッコよさに尽きると思います。
なお、やっぱり癖はあるので、他の人が自席に来て、ちょっと操作するという時には若干の面倒はあります。
あまり変なものじゃなく、打ちやすさを追求したい場合は、同じ静電容量無接点方式を採用している、東プレのRealforce もお勧めです。